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看護リフレクションの実践方法|看護研修でのグループワークの進め方と効果を高める3つのポイントを解説

2026.07.17

「研修でリフレクションをやることになったけど、やり方がわからない」
「どんなことに気をつければいいの?」

そんな悩みを抱えている看護師の方も少なくないのではないでしょうか。

リフレクションが看護師の成長に重要なのはわかってはいても、いざ実践しようとすると、うまく話が深まらない、特定の人ばかりが話してしまう——そんな壁にぶつかることもあるはずです。
本記事では、看護リフレクションの具体的な進め方から、効果的に行うための3つのポイントまでわかりやすく解説します。

看護現場におけるリフレクションの実践方法

看護現場におけるリフレクションの実践方法は、基本的に以下の4つのステップで進めていきます。

・準備(場面の選定、役割決め)
・自己紹介とアイスブレイク
・リフレクションの実践(グループワーク)
・感想の共有

順番に解説していきます。

研修の準備(場面の選定、役割決め)

準備の段階で、振り返る場面の選定と参加者の役割をあらかじめ決めておきましょう。場面は「印象に残った出来事」や「心が動いたケアの場面」など看護実践で実際に経験した体験をもとに、語り手が自分の言葉で話せるテーマを選ぶのがポイントです。

役割は以下の4つを事前に決めておくとスムーズです。

語り手:振り返る場面を選び、自分の言葉で体験を話す役割
ファシリテーター:場の進行を担いながら、問いかけと共感を通じて語り手の気づきを引き出す役割
記録係:話し合いの内容や気づきをメモし、後から共有できるようにまとめる役割
タイムキーパー:全員が公平に話せるよう、1人あたりの持ち時間を管理する役割

自己紹介とアイスブレイク

参加者の緊張をほぐすために、実践前に自己紹介とアイスブレイクを取り入れると安心して話せる環境を作ることができます。
テーマに沿った近況報告や「今ハマっているもの」など気軽に話せる話題と組み合わせるのがおすすめです。全員が参加できる内容を選び、長引きすぎないように5~10分程度と時間を決めて取り組むこともポイントです。

リフレクションの実践(グループワーク)

リフレクションの実践では、まず語り手の経験が記載された資料をもとに、自身の体験を通じてどのように感じたのか、なぜそのように思ったのかなど、内面について語ることから始めます。

ファシリテーターは「そのとき、どんな気持ちでしたか?」といった問いかけなどを行い、事実の報告だけでなく、語り手の感情や価値観まで引き出すことが重要です。傾聴の姿勢を大切にしながら、語り手が自分のペースで話せる環境を整えましょう。

指導の場ではなく、語り手自身が意味に気づいていくための場であるという共通理解を全員で持っておくことが大切です。また、発言が特定の人に偏らないよう、1人あたりの持ち時間をあらかじめ決めてから始めましょう

感想の共有

グループワークの最後には、参加者それぞれが感じたことや気づきを言葉にして場に出す時間を設けましょう。
語り手だけでなく、聞いていた側にも必ず何らかの気づきがあるものです

「似たような場面を自分も経験したことがある」「自分だったらどう動いていたか、考えさせられた」など、そうした気づきを言語化し共有することで、参加者一人ひとりの内省をさらに深まります。

看護リフレクション活用の事例

ここでは実際の臨床現場での事例をもとに、リフレクションの対話の流れを紹介します。日々の看護実践の中で生まれる課題や気づきを、どのように言語化していくか参考にしてみてください。

【事例】抗がん剤治療が継続困難となって落ち込む患者さんへの関わり
全身状態の悪化、副作用の増強により抗がん剤治療の継続が難しくなったことを告げられた患者さんが、ふさぎ込むようになった。新人看護師として、どう声をかければいいかわからず悩んだ場面。

語り手:「先生から抗がん剤継続が難しいって話があった翌日から、患者さんがほとんど話してくれなくなって。結局『何か心配なことがあったら何でも言ってくださいね』しか言えなくて。」

ファシリ:「そのとき、あなた自身はどんな気持ちでしたか?」

語り手:「患者さんが今まで抗がん剤治療を前向きに取り組んでいたことも知っているから、なんて声掛けてよいか分からず病室に入るのが怖くなってしまいました。」

ファシリ:「病室に入るのが怖い、というのはどんな感覚でしたか?もう少し聞かせてもらえますか?」

語り手:「患者さんを余計に傷つけてしまうんじゃないかという不安です。何か言葉をかけるたびに、これでよかったのかなって後悔していました。」

ファシリ:「その不安や後悔の中でも、こまめに病室に足を運んでいたんですね。そこにはどんな思いがありましたか?」

語り手:「……そう言われると、やっぱり患者さんのことが心配で。何もできなくても、顔を見に行きたかったのかもしれません。」

ファシリ:「その気持ち、患者さんにも伝わっていたかもしれませんね。”そばにいること”自体が、すでにケアになっていたと思いませんか?」

この事例のように、「何もできなかった」という後悔が、対話を通じて「そばにいることの意味」という気づきへと変わっていきます。正解を探すのではなく、他者との対話を通じて自分一人では気づけなかった看護観や価値観が育まれていくことがリフレクションの大きな魅力といえます。

リフレクションを効果的に行うための3つポイントとは?

リフレクションを効果的に行うために押さえておきたいポイントは、以下の3つです。

・参加を強制しない
・否定はせず、語りやすい雰囲気を作る
・経験や役職に関係なくフィードバックをしあう

それぞれ詳しくみていきましょう。

参加を強制しない

リフレクションは、気持ちの準備ができていない状態で無理に語らせても効果は出ません。特に新人スタッフにとっては、大勢の前で自分の体験や感情を話すことへの不安を感じやすいものです。まず「安心して参加できる場だ」と感じてもらえることが、リフレクションを継続させるうえで何より大切です。

否定はせず、語りやすい雰囲気を作る

リフレクションの場では、語り手が安心して本音を話せる雰囲気をつくることが何より大切です。

語りやすい雰囲気をつくるためのポイント
・否定的な発言を避け、相手の話を最後まで遮らずに聞く
・沈黙を急いで埋めようとしない
・「それは大変でしたね」「その気持ち分かります」など、共感の言葉を惜しまない
・相手の言葉をそのまま受け止め、評価や判断を加えない

経験や役職に関係なくフィードバックをしあう

ベテランだから正しい、新人だから遠慮するという構図では、リフレクションは深まりません。新人看護師の素直な疑問がベテランの気づきになることも多く、立場を超えた対話にこそリフレクションの本当の価値があります。経験や役職は関係なく、フラットに意見を交わせる場をつくることが、チーム全体のスキル向上と育成への期待に応えることになるでしょう。

まとめ

看護リフレクションは、場の雰囲気や進め方ひとつで、得られる気づきの深さが大きく変わります。
完璧な準備がなくても大丈夫です。
「安心して話せる場をつくること」「フラットに対話できる関係性」、この2つを意識するだけで、リフレクションは少しずつ育っていきます。
まずは今日の一場面を、誰かと一緒に振り返るところから始めてみませんか?

参考:
1)アステッキホールディングス株式会社(編).医療マネジメント認定士 公式テキスト.アステッキホールディングス株式会社.
2)マイナビ看護師(編). リフレクションとは? 看護現場で注目される理由や実践方法を解説.2025.
3)レバウェル看護(編). 看護におけるリフレクションとは?メリットや看護研修での実践方法を紹介.2025.
4)ナース専科(編).リフレクションの活用 準備編.2021.
5)ナース専科(編).リフレクションの活用 実施編.2021.

看護現場でリフレクションを根づかせるには、マネジメントの視点が欠かせません。
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